香港=飲茶というイメージは強いと思います。
飲茶のお店のスタイルには、大きく分けて2つあって、ワゴンで飲茶の品を運んでくるオールドスタイルと、注文票にチェックして注文するスタイルです。
ワゴン式の老香港スタイルを長く貫いて旅行者にも人気だった「蓮香楼」が閉店した、と聞いた時は、本当にがっかりしました。
あの、テーブルごとに係りが決まっていた、お茶当番のお爺さんたちは、再就職先はあるのでしょうか?
行くたびに、「今回はバーコード爺さんだった。」「あの爺さん、渋いわ〜。」などと品評していた私たちを許してくださいね。
ワゴンを押していたおばちゃん達もどうしたでしょう?言葉の通じない外国人にも優しかったな〜。
一応、厨房から新しいものがワゴンに載って出てくる時は、「ダ〜パオ〜」「マ〜ラ〜カオ〜」「ハ〜カオ〜」などと大きな声で知らされるのだが、悲しいかな、その3種類くらいしか聞き取れないので、ワゴンが通るたびに蒸籠の蓋を開けて中身を確認することになります。
開けては閉めて、を繰り返す外国人を温かく見守ってくれていたな〜。
ああ、そうか、コロナで打撃は大きかったろうな。
だって、いちいち蒸籠の蓋を開けて確認するの、コロナ禍ではダメでしょう?どうなってるんだろう、今?
上環にある「蓮香居」は閉店した、という話は聞いていないので、ワゴン式の老香港な飲茶は、「蓮香居」に行くしかないのかな。
九龍にも大きなワゴン式の飲茶の店があるらしいけど、行ったことないし。
ネイザンストリートのネオン看板が次々外されているのと同様、香港らしさが減っていくようで悲しいな。
なので、最近は、ワゴン式ではないけれど、郊外の「瑞記茶樓」に通うようになりました。
MRTとミニバスを乗り継いでたどり着いた先は、「ここも香港?」と一瞬疑うような場所。
クレソン畑の緑を眺めながら目を癒し、鳥の声と広東語の会話を聞きながら頭の中を空っぽにして、お茶と点心とクレソンでお腹を満たす〜あ〜この幸せは他では味わえない!
ここに通うようになってから、クレソンが食べたいがために、旅の時期を11〜2月のクレソンの時期に合わせるようになってしまいました。
毎回、クレソンを買って帰れないのが残念でたまりません。
だけど、飲茶以外でも香港ならではの美味しいものはまだまだあります。
冬なら火鍋、ぼー仔飯(釜飯)、ワンタン麺はもちろん、多様な麺類に、広東粥などなど。
ただし、野菜メニューが少ないので、必ず、「油菜(ヤウチョイ)」も注文してね。(青菜の種類は季節によって偏りがちだけど。)
別腹を満たしてくれるスイーツは、もちろん、気軽に飲める漢方茶や100%のフルーツジュースなど、よりどりみどり。
だから、また、行きたくなる、食べたくなるのです。
変わってもいいけど、変わらないでほしい、なんて、勝手な思いを抱いてしまうのですね。
香港スイーツで有名だった「許留山」が、香港の街から消えつつあるように思えるのだが、どうなんでしょう?
かつては、香港国際空港にまで店を構えて、「香港を去る前にもう一度香港スイーツを!」という食いしん坊の願望を満たしてくれていたのに、空港から姿を消したのと同時に、香港の街は少し歩けば「許留山」がある、と思ってたのに、どんどん店がなくなっていきました。
わずかに残った店もメニューが少なくなったりしており、「経営者が変わったのかな?」と心配していたのですが。
そりゃあ、香港には、「許留山」のようなチェーン店でない、昔から美味しいと有名なスイーツの個人店もたくさんあるけど、一時期は、「香港といえば許留山」というくらい、馴染んでいたので、寂しい限り。
許留山のマンゴーとココナッツミルクと黒餅米のスイーツが一番好きだったな〜。他にもいろんな組み合わせがあったな〜。
悔しいけど、最近は、定宿が九龍城界隈なので、そういうのが食べたくなったら、タイ料理街のタイ食材を扱う店で、カットしたマンゴーと餅米炊いたやつにココナッツミルクをかけて食べるセットが売っているので、そこで買ってホテルの部屋で食べることが多いです。その方が安いし。
そう、お気に入りの店がなくなったからって、へこたれない!それに変わるものを見つけるのを楽しもう!
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